中村安希さんの本

yukari728

2011年10月27日 00:08

雑誌のインタビューを読んで、興味を持ち、
2冊続けて読んでみました。

『インパラの朝』
ユーラシア・アフリカ大陸684日


第七回開高健ノンフィクション賞受賞作。
2年かけて、ユーラシア・アフリカ大陸を旅行した記録です。

著者の風貌は、クールなモデルさんといっても通用するような涼しげな印象です。
26歳の女性が、こんな過酷な旅行をなんでまた、と最初思いました。
もちろんリスク管理はしているのですが、本当に万全だったかというと少し疑問。
現地での行動は読んでいて、非常にスリリングで、無事帰国できてよかったと思いました。

でも、そんな彼女だったからこそ、のびやかな文体でこの本を書けたのでしょう。
彼女のフィルターを通しての2年間の記録。
あっという間に読み終わりました。


『Beフラット』


こちらは、場所を永田町に移して、若手の国会議員18人に迫ります。
名前を出している人もいれば、出さないで下さいという人も。
国会議員に素直に疑問をぶつけて、核心に迫ろうという姿は好感が持てます。

《インタビューを通じて暗い気持ちになった一番の原因は、政治や行政の
 変化のペースが、一般社会の変化のペースに追いついていないことだった。
 世のなかのあらゆるものが猛烈な勢いで変化し、雇用も生活も意識も
 変わりつつあるときに、政治だけがはるか昔に取り残されているような感じだった》

日雇い派遣や契約社員として働いた経験のある著者の体験も織り交ぜつつ、
読み応えのある一冊になっています。

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