おもしろい!
『友達の数は何人?』ロビン・ダンバー
進化心理学というと、むずかしそうですが、
(実際むずかしいところもあるけれど)
好奇心で読んでしまいますよ。
一夫一婦制の動物のほうが脳が発達している。
それは、死ぬまで連れそう関係にはリスクが満載。
ダメな相手を選んでしまうと、自分の遺伝子を残せない。
だから相手を見抜く能力が必要。
それと、パートナーに合わせて自分の行動を変える能力も必要。
友達や上手くいく、気のおけないつながりは150人まで。
その裏付けは、氏族や村といった集団の平均人数は153人。
ビジネス組織論でも、ひとりひとりの顔がきちんとわかるレベルが150人ぐらい。
軍隊の編成にもこのルールが生きている。
本の後半になると、「環境や人類とのつながり」「文化・倫理・宗教とのつながり」
とテーマが壮大になりますが、軽妙な語り口でなんとか読み進められました。
むずかしいことが、おもしろくわかりやすく書かれていて、
こういうひとが知の巨人なんだろうと思いました。